私は私。

アディッシュ取締役 杉之原明子のブログです。

日本航空・植木社長の信念がずしんと響く、責任と覚悟ってやつ

 
今日は、プレジデント社主催のフォーラムに参加した。
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注目コンテンツは、もちろん第1部。
■第1部 基調講演(10:00~11:00)
登壇者/日本航空株式会社 代表取締役社長 植木義晴
テーマ/女性管理職に期待する3つの翼
 
今年初めに参加した、資生堂・魚谷社長の、ダイバーシティに関する基調講演が大変勉強になり、経営トップの考えを知ることで、女性を取り巻く世の流れをより具体的に想像したいと、以来、このような機会はなるべく参加するようにしている。
 
 
ご講演を受けて、会社の実態がどうかは知らないが、資生堂・魚谷社長も、日本航空・植木社長も、多様性について深く考え、女性だからと妙にカテゴライズすることなく、向き合っていらっしゃるなと感じた。
 
そして、大変に、大変に失礼な話だが、女性活躍推進法が施行された中、その流れに迎合することなく、思ったよりも女性の捉え方が暴走してないぞ、と、ちょっと嬉しく感じている。
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フォーラムの様子(PRESIDENT WOMAN FBページより転載)
 
 
さて、植木社長のご講演は、非常に素晴らしかった。
 
チャーミングなお話しぶりにすっかりファンになったが、仕事に対する植木社長の信念がずどんと残る内容だった。お話しいただいたほんの一部ではあるが、私なりにまとめておきたい。
 
 
責任と覚悟
 
植木社長を形作る大きな要素は、母親のユニークな教育方針によって醸成された『責任と覚悟』。やりたいことはすべてやらせてくれたが、自分から放棄することは許されなかったという。
 
何をやりたいか、直感的ではあるが自分で宣言し、母親の素早いサポートのもと(その際の約束はいつも1つだったという)、とりあえず行動する。というより、行動せざるをえない状況になる。そして、母との約束を成すまで、自分のプライド上も止められない。
 
「まさに石の上にも3年。モノにならなくても本物を知る」期間だったと表現されていた。
 
 
様々な点がありながら就いた職業であるパイロットは、仕事に行くのが嫌だった日が1日もないほど、天職だった。飛行機は、離陸した瞬間、燃料である命の砂時計がひっくり返る。この砂時計は、機材トラブルなどでいきなり残り2分になることもある。先に命のタイムリミットが決まってしまうのだ。
 
その中で、どのように最善を尽くすか、パイロットとしての『責任と覚悟』は何か、まさに命をかけて35年間取り組んだ。
 
日本航空再建にあたって執行役員への辞令が下った際も、パイロットという天職を手放して本社へ戻るか、退職するか、やはり『責任と覚悟』について考えたという。
 
 
責任とは、自分の信念を貫くこと。主張を持て
 
再建時代のお話は、頭出し程度だったが、植木社長の魂を感じる、強い言葉の連続だった。
 
天職と引き換えに取り組むんだ。絶対に会社を潰さない。経営の神様だかなんだか知らないが、かかって来いと。
 
 
現在、管理職に「砂利になっていないか」と問うているという。
 
入社した頃は、やってやろうとか、会社の気に入らないこととか、意見があったはずなのに、上流から流れているうちに角が取れ、環境に染まって丸くなった人ばかりが昇進し、そうすると行動しない組織になってしまう。
 
主張を持て。棘を折るな。
 
 
覚悟とは、自分の荷物をおろしてメンバーの荷物を背負うこと
 
毎年数百人規模の管理職登用にあたっては、全員と面談されているという。
 
これからチームを任せることになる。それは、メンバーと一緒に山を登るということだ。メンバーはそれぞれ、今までの経験や価値をリュックに詰め込んで山を登る。もしメンバーが荷物を持てなくなったら、自分の荷物をおろせるか。
 
そう伝えるそうだ。
 
 
メンバーからの信頼を積みなさい、その覚悟はあるか、というメッセージだと理解した。
 
ちなみに、経営の神様に、3日後に社長だからと告げられたとき、「全社員33,000人に惚れられなさい」とだけ、言われたそうだ。
 
 
 
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検索してみると、こんなニュースがあった。
 
2日前の話のようだ。会社のブランディングとしてもこの話をしても良かったはずなのに、一切話されなかった。 
 
女性活躍だなんだの前に、責任と覚悟において性別は関係ないという、植木社長の信念と強いメッセージをいただいた時間だった。