採算を知らずに働くなんてもったいない
いまや、採算を知らずに働くのは恐ろしいと思っている。
なぜなら、我々の会社における原価はほぼ人件費だからだ。
私は営業職として入社した。
そのときに、「まず人間になりましょう」という当時謎の言葉をもらい、
私はしばらく人間になることを目指すことになった。
いったい何を言わんとしているかと言えば、
「営業としてまず自分の人件費(管理費含む)を稼げるようになる」
を指している。
この言葉をもらっていたおかげで、
自分を雇ってもらうのにいくらかかっているかを
頭の片隅に留めて仕事を始めることができた。
(逆に、人間になるまで何がなんでもやらねばと脅迫観念にも駆られた…)
入社2年目のときに採算を作成する機会をもらった。
事業リーダーになり、その採算に責任を持つ立場になった。
事業には、調子が良いときと悪いときがある。
必ずだ。ずっと絶好調!はありえない。
調子が良いときは気にならないが、
悪いときは、ときとして原価部分に手を入れなければいけない。
私たちで言えば人件費、つまり人だ。
会社に雇われるということは、
会社の言われたとおりにただ働くには危ない状況なのだ。
採算が読めるようになると、良いことがある。
1.事業の現状が分かる
採算は、事業なりチームの健康状態を見るものだと理解している。
黒字でも赤字でもどちらでも良い。
どういう事業計画のもと、いまの数字なのかを知っていることが重要だ。
2.自分の役割と価値が分かる
先に書いたとおり、まずは人間であること、
つまり「自分の役割(職能)のプロである」ことが前提だ。
その上で、
「忙しすぎます」「人が足りません」
「給料が上がりません」
「新規事業やりたいです」
発言すると同時に、採算を見てみると良い。
事業部長の返答が概ね予測できる。
意見が通らないのには理由がある。
すぐに別のやり方を考えたほうが懸命だ。
3.事業の未来を予測できる
自分が事業部長だったらどこに力を入れるだろう、何を削るだろう。
来年の予算をどうするだろう。
自分が所属している事業の採算だけでもきちんと見たほうがいい。
自分の役割(職能)に、
引き続きコストをかけるか、収縮するか、その視点を持ちたい。
幸いにも、ガイアックスグループは、
数字がどこかしこに流れている。
実績を算出するのはめちゃくちゃ簡単。