身体運動は伝染する。ハピネスも伝染する
今年から、アディッシュ東京拠点にて隔月ペースで大ランチ会を行うことにした。
今日が2回目。たまたま東京出張中の沖縄拠点のエンジニア、フィリピン拠点のデザイナー、そして、今週からMedioに参画したインターン生も迎えて開催。
まいにち食堂のおねえさんに、「ひな祭りっぽいし、みんなで出来るなんか楽しいかんじの!」とオーダー。
みんなでつつきながらの手巻き寿司スタイル。見てるだけでワクワクする!
いただきますの挨拶は、1児のママ、通称お花畑さんが担当。
保育園のノリで、
「手と手を合わせて、はーい、みんなで、せーの!」
息子も社員も同じである。
さて、これを始めたのには理由がある。
東京の一体感とか、部署を超えたつながりとか、もちろんそれはそうなのだが、おそらく伝わっていないと思うが、
すべては、身体運動を発生させるためである。
現在、満足度を図るには、アンケートくらいしか方法がないが、とあるコールセンターのメンバーにウェラブルセンサをつけて生データを収集し、ハピネスの源を考察したという内容。
その実験で、以下が分かったという。
- 休憩時間中の活発度が10%以上向上すると、受注率が13%向上
- オペレーター業務はもっぱら「個人プレー」であり、「チームプレー」の要素が少ない。個人プレー色の強い業務でさえ、「現場の活発度」という「集団的な要因」が生産性やコストに強く影響している
- 逆に、身体連鎖が起きにくい現場では、オペレーターの身体運動のスイッチがオフになり生産性が低下する
そして、データを考察した結果、「身体運動は伝染する。ハピネスも伝染する」というのだ。
- 複数人集まった場では、人の身体運動は集団的な協力現象を生み、人と人とが互いに影響しあうことで、その活発度は高まる
- 自分の身体のことは自分(あるいは自分の脳)が決めていると考えがちだが、しかし、これは正しくない。まわりの人の強い影響を受けており、同時に周りにも影響を与えている
- 我々が主観的に感じるハピネスとは、この集団的な身体運動の活性化にともなって生じる感覚(おそらくあとづけて生じる感覚や意識)だと考えると、ハピネスとは実は集団現象ということになる
過去、日立製作所では、かなり大規模な運動会を開催していたらしいが、「仕事の時間を削ってでも続けるべきだった」という一節は、私たちの運動会の捉え方も変わるわけで。
新たな取り組みは、当初は勢いもあっていいが、それがあることが当たり前になったとき、その意義より不満やめんどくささが勝ってしまうことがある。運動会ひとつとっても、業務外の身体運動の連鎖を発生させてくれ、これが私たちのハピネスにつながり、生産性に寄与しているとしたら、運営委員にはこれまで以上の感謝をしたいわけで。
この本を読み終えたとき、例えば、結束力が高い仙台拠点にて、部署もメンバーも関係なく毎日オンライン上で集合しているんですよ、という話を思い出した。
そして、同じように、あのチームが実施しているこの取り組みって、身体運動だよな。これがあのチームのハピネスや生産性につながっているのかしら。
頭の中を複数のエピソードが駆け巡り、私はなんだか本当に感動した。
まずは身近なところから。
ランチ会のほかにも、東京の16席をフリーアドレスにしたり、全拠点朝礼にプチヨガを取り入れてみたり。
「ハピネスが実は集団現象」なのであれば、これを念頭においてこれからの働き方や仕事の設計を考えたら、もっと楽しそうだわ。
こんなことをぐるぐる考えている次第である。
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