生みの苦しみ
私は、インターンのときに新規事業の立ち上げに参画し、
当時の上司にたくさんのことを教えてもらった。
その後、複数の事業を見たり、私の強みを振り返って考えると、
事業を立ち上げるときの「心の持ち様」を一番学んだんだと思う。
なぜなら、私たちには、戦略も知見もネームバリューも何もなく、
もはや「心」しかなかったからだ。
事業の立ち上げ当初は、
恥ずかしくなるくらい自分のことしか見えていなかった。
以下、あくまでも1視点での物言いになることをご容赦いただきたい。
サービスの命運をかけたシステムをリリースしたときのことだ。
想定していたことができない。
謎の文字列が報告書に出力される。
数百の報告書をすべて手で直し、納品できる状態にしていく。
ある日、遅くまで報告書を修正していたときに、
音楽に飲み込まれて、涙が止まらなくなった。
こんなときに奮い立たせる系の音楽は聞いてはいけない。
なんで?
なんで営業が、なんで私が全部やらないといけないの?
なんで、なんで、なんで。
生みの苦しみだよ。事業を立ち上げるって、そういうことだよ。
何かの折に上司に漏らしたときに言われた言葉だ。
正直何も解決されてないけど、
そういうことってどういうことか分からないけど、
ぴーぴー言っている場合ではないと思った。
理由なんていらないのだ。
そんなもの、あとから分かるのだ。
「生みの苦しみ」
「走りながら考える」
「私たちが日本で一番この問題について考えている」
いくつもの言葉をもらって、何度も唱えて走った。
世の中には「やり方」が溢れているが、
一番大切なのは「心の持ち様」なのではないか。
これは、なにも新規事業だけではない。
どんな粒感でも、事業を築き続けるのは根気がいることだ。
歯を喰いしばる必要がある時がある。
私は、メンバーといろんな言葉を一緒に口にしながら、
チームでひとつひとつ乗り越えていきたい。
追伸;
システムをつくって安定運用させることって本当に大変だ。
今なら分かる。チーム力の塊だ、チームの姿なのだ。
今なら分かる。だから他社が容易に真似ができないのだ。
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