ママパパ社員に囲まれて、チームのタスク設計が変わった話
「多様性は必要ですか?」と聞かれたら、即答で「Yes」だ。
深堀りされると、多様性ってやつに関してまだ考えがまとまりきっていないが、少なくとも、私は、時間的制約を持つメンバーと一緒に働くことで、チームのタスク設計が変わったからだ。
そう、多様性とは、リーダーが考え方を変えるチャンスのことだと思う。

【Before】案件タスク100%+事業タスク20%、体力時代
それまでの私は、1人月のリソースを120%と考えていた。
案件タスク100%、それに加えて、事業タスク20%やろうと。特に事業立ち上げのフェーズでは自然とそう思っていた。もう、全部全部全部やらなきゃ!!
そうやって、いっぱいいっぱいの状態で走ってきた。
私がそう考えて走っていたということは、チームメンバー全員にそうしてきた、ということだ。
【Now】事業タスクの前に、案件タスクを80%にする方法を考える
(現在は構成が変わってきたが)昨年末、管理部を立ち上げることとなり、私のチームメンバーは全員ママパパ社員になった。特にママ社員は、時短勤務だったり、定時にスパっと帰る必要がある。
その頃、待機児童問題やドラマ『37.5℃の涙』がタイムリーで話題になっていた。そして、これらが私を直撃することになった。
- 子どもが熱を出すと本当にママ社員のスマホに呼び出しがかかる
- 保育園に入園する子どもを持つママ社員、慣らし期間ってやつがあるらしい
- 待機児童問題…
まじだ。まじでスマホに呼び出しの電話がかかってきている!!(恥ずかしい話だが、私はこのレベル感だったのだ)
そうは言っても、管理部立ち上げフェーズにつき、ありたい姿になるためには、当然、日々の案件タスクに加えて、事業タスクにがんがん着手する必要がある。
いざとなったら私がフォローできるかと言っても、子どもが全員熱を出したら終わりだ。やり方を変えないとまずい。120%で全部やろう!なんて口が裂けても言えない。
案件タスク改革スタート、とにかく80%へ
ならば、案件タスクを80%にして、事業タスク20%を入れればいいじゃん!という発想になった。
メンバー一人ひとりと、以下を行った。
- タスクと、かける時間を書き出す
- 断捨離(とりあえず出席しています、という会議はすべてカット)
- 別のやり方がないか検討、リソース分散方法を考える
- マニュアル化を図る
- アクション!(会社他チームとコラボ/外部リソースHelp you!の活用/ツールの導入/エクセルの効率化)
メンバーの、「これはこういうやり方だから」という思考をほぐし(突っつき回し)、何かやり方がないか考え続けた。
意識したのは2点。
なぜ会社で仕事をするのか
タスク精査をしながら、会社で仕事をする理由を考えた。概ね以下だ。今後の断捨離基準。
- セキュリティ担保(特に紙ベースの個人情報)
- 人が集まるからこその温度感やスピード感
- 人が集まるからこその情報量や新たなアイディア
チーム外のリソースを使うことで、自分のチームを持つことを練習する
一人で担う機能については、なるべく管理部以外のリソースとコラボすることを目指した。一人じゃないよと。業務フローを考えれば、いろいろなところにサポートしてくれる人がいるよと。様々なリソースを活用して実現していこうよと。
結果として事業タスクの実現度が高まる誤算
案件タスクを改革した後は、事業タスクの推進へ。ゴール設定からプロセス設計を一緒にやる。
そして私は発見した。
案件タスクはさることながら、事業タスクの推進状況がすごくいいのだ。案件タスクを改善した分だけ、事業タスクが進んでいく。確実に形になっていく。本当にすごい。
思考停止状態で走りまくってないか
以前の私は、事業タスク会議を終えたら、案件タスク100%に事業タスク20%を積んで即走りだしていた。でも、今は違う。まず案件タスクを80%にする。その後、事業タスクに取り組む。その分、事業タスクに着手する時期は遅れるが、結果として事業タスクが実現できている。そして、案件タスクのパーセンテージが上がってきたら、事業タスクは凍結させる。この繰り返し。(実際は、もっともっとカオスなかんじで日々が過ぎ去っているが)
ただ、その状態を「正」として走りまくってないかを確認したい。
チームメンバーには、ありたい姿の実現を諦めないこと。そのために、今のやり方を正としないこと。案件タスクと事業タスクという働き方。自分の時間は自分で設計するということ。そして、会社で働くことを楽しんで欲しいと強く思う。そんな1年だった。
#案件タスクと事業タスクってやつ