ハイヒールとコンプレックスにさようなら
会社の制度を考えていたときに、昨年のニュースだが、伊藤忠商事が毎週金曜日にスニーカーを推奨する「スニーカー・デー」を思い出した。業界の違いを強烈に感じたが、「仕事中に足元のおしゃれも自由に楽しめるようにして、社員が柔軟な発想でアイデアを出しあえる職場を目指す」という内容だった。
私も、ここ数年、スニーカーやフラットシューズで通勤することが多くなった。柔軟な発想につながっているかはさておき、対応せざるを得ない状況に陥ったからだ。
毎日欠かさずハイヒールを履くこと。私のポリシーだった。
中学高校時代を女子校で過ごしたせいか、自分の体系がコンプレックスだった。少しでも細く見られたくて高校から少し底の厚いローファーを履き、大学時代はほぼハイヒール。社会人になってからも徹底してハイヒールだった。
骨の変形に気づく
いつからか、足とパンプスが接触している部分に痛みを感じるように。これはおかしいとまじまじと観察すると、異常事態が発生していた。ほ、骨の形が変わっているではないか…!
外見にこだわっている場合じゃない。骨がやばい。
痛みを感じて初めて自分事になる
思い返せば、随分前から親に言われていた。「そんなに毎日ハイヒールを履いてたら足の形が変わるわよ」と。頭では分かっていたけれど、ついにそのときが来てしまった感。
人に言われた痛みは、自分で痛みを感じるまで自分事ではないのだ。
こだわっているのは自分だけという事実
骨の変形が本当に衝撃で、それ以後、支障のない日はフラットな靴を履いて出社するようになった。最初の数日こそ、「杉之原さんがスニーカー?珍しいですね~」など声をかけていただいていたが、続けるうちに日常になった。あっけなく。
今もハイヒールは大好きだけど、自分のコンプレックスにこだわっているのは自分だけだった。
人の目を気にしていた私、さようなら。
#仕事用のヒールはEIZO。このシリーズのブラック一択。フォルムも素敵だし、何よりも、めっちゃ走れる。