年初に1年分の有給休暇計画を立てる?(人生のアドバイス・前編)
定年後、平均年齢30歳の会社に飛び込んできてくれたケネスさん。
管理本部でケネスさんと一緒に働くようになり、たびたび驚くことがある。最も驚いているのは、毎年1月に、ケネスさんから1年分の有給休暇計画を提出いただくことだ。これには本当に驚いた。1年分のバランスが設計されてるのかしら!?ケネスさんの習慣についてインタビューした。
毎週15冊、図書館で本を借りる?
杉之原 ケネスさんと話していて驚いたのが、本を読む習慣。毎週何冊くらい読んでいらっしゃるんですか?
ケネス 大体、平均15冊です。
杉之原 おおお!15冊…!ちなみに、5ポイントで読むというのは、1冊につき写真を5枚撮るということですか?
ケネス そうですね、実際はもっと撮りますね。本の表紙、目次、残りは3ポイント~5ポイントぐらい撮るという感じです。自分の記録用です。
杉之原 毎週15冊借りるのは何歳ぐらいの時からやっているのですか?
ケネス いま住んでいる家の前に図書館があるのですが(笑)、引っ越してきてからですね。20年弱です。
杉之原 20年。15冊×48週/年×20年ですか。すごい…!ちなみにジャンルはありますか?
ケネス もう何でも。例えば、いま借りているのは10冊以上卓球関係の本です(笑)
杉之原 なるほど(笑)。家の目の前に図書館があっても行かない人のほうが多いと思うのですが、毎週行こうと思ったきっかけはありますか?
ケネス うーん…強いて言えば、ある本の著者が言っていたことです。自分が人生のいろんな経験を持っていても、それを人に教えないケチな人が多いですが、この著者は自分だけが知識を持ってお墓に入ることはしたくないと。人生の経験をシェアしたいということ。だから、本を書いた人たちは貴重な経験を皆にシェアしている。あとは信頼性。インターネットは、確かに無料で見れるけれど誰が書いたかは分からない。本は、読者に何か言われるかもしれないけれども、でもそれでも本を出せるっていうことは、信頼性が高いということですね。
毎週、会社帰りに卓球教室?
杉之原 ちなみに、毎週、職場の近くで卓球のプライベートレッスンを受けてらっしゃいますよね。奥様も参加されてるとのことで。
ケネス 去年の9月頃、週末だけの運動では物足りないし、平日も運動したいと思いました。たまたま会社の近くに卓球教室があるということで、行ってみました。すごくいい先生で、もう本当に最高ですね。家に帰って卓球教室の話をしていたら、妻も行ってみたいと言って。今、一緒に通っているんです。私は、ただ体を動かしたいだけですが、奥さんは本当に集中してやっているんですよ(笑)。月2回は必ず試合に出ているんです。卓球教室の後は2人で飲みに行くのですが、彼女にとってはただ卓球をやるだけじゃなくて、そのあとのデートもいいな、ということを言っていました。
杉之原 前回は『玉の屋』に行かれたって。
ケネス 『玉の屋』は最高だと言っていました(笑)
年初に1年分の有給休暇計画を立てる?
参加者A 過去の職場もそうですし、今も仕事が山積みでやることがいっぱいあると思うんですけど、その中で、1年分の休みを計画立ててしっかり休むっていう…。あり得ないですけど、私がもしケネスさんの立場だったらすげぇ残業すると思うんです。自分の中のタイムマネジメントのコツというか、考え方みたいなのってあるんですか?
ケネス 考え方ですね。まずは有給休暇を取るのは当然だということ。特に、フランスの会社にいたときの影響ですけれども、フランス人のやり方を見ると、どんなに忙しくても休暇をとらなくちゃいけない。取るのは絶対。有給休暇を全部取っちゃうんですね。
自分が責任を持っていたとき、チームメンバーが何十人もいたのですが、その人たちがそれぞれの有給休暇を全部取るとなると、日にちが限られてくるんですよ。休みは、ちゃんと計画を立てないと取れないです。例えば経理だったら、月末月初忙しいから取れないとかね。だから、メンバー全員に、年初1月から年末までの有給休暇の計画を立てましょう、としました。
日本人は有給休暇を取らない人が結構多いです。用がなければ取らないという感じで。それではあまり休暇を取れないなと思い、当時、チームメンバーには強制的に取ってもらおうと考えました。で、自分がまずモデルとしてやってたんです。
ケネス 仕事は、とにかくリソースが限られている。どんなに仕事があっても、限られたリソースでやらなくちゃいけないから、あとはもう優先度を決めるだけですね。いまでも、自分のタスクリストがあるんですね。やらなくちゃいけないことが一覧になっていて、もちろん何か起きたら追加するんですけども。全部並べて、どれを先にやらなくちゃいけないかを決めれば、あとはその順番でやればいい。例えば今日も、18時半から卓球の教室に行かなくちゃいけないです(笑)
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ケネスさんと働いていて、勉強になることたくさん。後編は、ケネスさんの人生観についてです。